222009年11月13日
難しいハーモニカアレンジ
●私はハーモニカのアレンジをしていますが、その特殊性ゆえに、私なりに難しいと感じているところを書いてみました。●私が主としてアレンジしています複音ハーモニカは、豊かな音で複音だせるところが長所で奥が深いですが、その反面だせる音が、ある調の音階音に限られています。非音階音を出すためには、別調のハーモニカも必要で、3本を手に持ち、使いわける演奏もしばしばあります。●でる音域がハ長調のハーモニカはドから始まり、ドに近いあたりの音色は輝きが乏しいのでオクターブあげますと高すぎるという悩みがあります。そういう場合は別の調にするのですが、歌伴でメロディーを先導する場合は人の声の音高にあわせなければなりません。またドより低い音高は出ないのでハーモニーを構成させるときにうまくないです。ハ長調でも下のファやソから始まるハーモニカがあるとありがたいです。バリトンハーモニカを使えば可能なのですが、一般的ではないようです。●さらに難しいのが和音演奏です。ハーモニカは吹く吸うで発音する音が異なります。たとえばハ長調のハーモニカは「ドミソ」が吹きで「レファラシ」が吸いになりますので、Emコード「ミソシ」を演奏することはできません。この場合はEmやDなどのハーモニカを使います。また「シ」を省略し「ミソ」でまにあわすことはできます。二人おれば、片方で「ミソ」もう片方で「シ」を演奏する方法もあり私はこうするこもあります。●さらに非音階音を含むコードを演奏するためには、そのコード音を含みかつ吹く吸うが一致するハーモニカを選ばなければならなく、パズルを解くような難しさがあります。手で持つのはせいぜい3本までなので、3本におさまる選択をする、またはおさまるアレンジが必要です。複数本を切り替えて演奏可能にするためにはテンポに依存するところが大きいです。●非音階音の単音メロディーを演奏するほかの方法は、ハ長調とハ#長調の2つのハーモニカをもつ方法で、基本的にはどんな音でも演奏できますが、転調すると2つのハーモニカを交互に切り替える頻度が多くなるので演奏しずらかったりレガートにしにくかったりします。●1つの複音ハーモニカ奏法で1音をのばしながら他の音を同時和音または分散和音として加えるテクニックがよくあり、すばらしい表現です。●メロディーで複数本使う曲例は「遠くへ行きたい」のサビの部分です。和音演奏で複数本必要とする曲例は「旅姿三人男」(Hm1本+P)です。「憧れのハワイ航路」(Hm1本+P)は1本でいけるように和音の音をカットしています。●和音演奏では人数が多い場合はコードハーモニカを利用する方法もあります。ただ、私はコードハーモニカは制約が多く、やむをえない場合のみ使っています。コードハーモニカの方には、コードきざみ演奏がない区間では充実した5本ハーモニー感を出せるべく、バリトンハーモニカにもち替えていただいてます。コードハーモニカはコード音を構成するトップノートの流れを指定できないところも残念です。そこで、複音ハーモニカでコードのきざみをするアレンジもしばしば取り入れています。この場合も出せる音の制約や吹く吸うの条件があるため、パズルを解くような難解さがあります。 (ハーモニカソロ曲や5名用の楽譜は今のところわけあってのせていません)●なお、複音ハーモニカは12のメジャー調と12のマイナー調の24種類が基本です。さらにマイナー調の場合ナチュラルマイナースケールのハーモニカもあります。メロディックマイナースケールが欲しい場合もあるのですが、そういうハーモニカはないようです。●以上のようなハーモニカのアレンジでは演奏家との相談が必須となります。